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【デザイン】 設計室便り
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英国ガーデンのお便り【Hidcote manor garden編】
エクステリア造園ガーデニング図面CAD設計室からのお便りです。
特集!イングリッシュガーデン第六弾

1907年 アメリカ人の 女性が この土地と 屋敷を 手に入れた頃、イギリスはバブル期であり ニューマネーが踊り 庭の建設が盛んになったころだそうです。〔拡大図〕




土地は 300エーカー17世紀に建てられた屋敷と 10軒のコテージをオークションで手に入れた。その後 彼女の息子が イギリスに帰化して 庭の建設に着手し 作り出したのが この庭でした。

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この庭は 建物とは 関係なく 作られていった。そのことが 一つ 純粋に庭だけのことを考えて作られたと点で面白い。それから 作者は まったく庭や建築の専門家ではなく(軍人さん) 趣味として作り上げていった庭であった。

イチイの生垣に囲まれた 大きな芝の庭 いわば 大広間である。大広間の奥の方には舞台がある。その舞台は 円形で 生垣で包まれている。何をしようと考えて作ったのだろうか。〔拡大図〕




小さい入り口から 内部はベンチが1つ置かれている 芝の庭だ。思索の庭なのかもしれない。カントリーハウスなどの作り方として 部屋には それぞれの 機能を持たせていた。インドの絵を見る部屋、ゲームをする部屋、タバコを吸う部屋などである。その影響で庭も 仕切りを作り 機能別の庭に仕立てていくことは 容易に発想できたことである。

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思索にふける 庭 なのかもしれない。

水辺の気分を楽しむ庭(部屋)〔拡大図〕






ロングウォーク。大きい庭には 定番である。小さい庭をつないでいく 廊下の役目で それも できるだけ 広く長くつくるのが ステータスだったのでしょう。〔拡大図〕

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それぞれ機能を持つ庭を作っていくとき 生垣をうまく作って 仕切りとしていた。この庭では 生垣が多様な形をとっている。メンテナンスも大変ですよね。これは。

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花を楽しむ庭〔拡大図〕











正面の生垣、伸びてしまったのか 伸ばしているのか これが正しいのか 自然の姿はこうですよね。〔拡大図〕










庭に育つ芝生を 羊などの家畜から守るための 隠垣。見た目に 何もないようにじゃまにならない段差で ha-haという。名前が面白い。この段差は1mほど。〔拡大図〕









ゆとりが出来 土地もたくさんあって 時間も十分あるなら あなたは何をしますか。
庭は そんな気分の人を 魅了するものなのでしょう。こんな庭を作ろうと思った人の気持ちに少しでも近づいてみたいと 想像してみました。
こんな木を植えようとか こんな花を咲かせようと 思い やってみました。季節になって 花が咲き 緑の色を濃くしてくれれば 自然が受け入れてくれて 自分のやりたいことを認めてくれたということです。なんと気持ちがいいのでしょうか。人に認めてもらうのもうれしいけれど 自然に認めてもらうほうが 何倍もいい気分なのではないでしょうか。
そんな時 自己の存在証明を受けたような 晴れやかな気分になるのではないでしょうか。
イギリスにきてみて 庭は 時代のゆとり 個人の ゆとり が作りだすものだと おもいました。
日本の個人住宅に たくさん 庭が作られるようになれば 例え大きくなくても 日本人にゆとりが生まれてきた 証拠なのではないでしょうか。t-nan