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【デザイン】 設計室便り
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ベルギー便り【アンヌヴォア城 5 】
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みなさんこんにちは。秋到来ですね。朝と夜冷えますので、風邪に注意しましょう。
オーセブンCAD設計室からのお便りです。ベルギー特集!!アンヌヴォア城のお便り第5弾お届けします。アンヌヴォア城最終回です。


右の写真は 庭の下から眺めたものです。右奥に見えるのが 高い生垣です。たくさんの噴水がありました。
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さえぎる 大木は1本もなく なだらかな丘を借景とする花壇を配した庭でした。
今まで見てきた庭は神秘的で ロマンチックでした。一方この庭は光を一杯受けて解放的でダイナミックです。あまりに違うのでなにかちぐはぐな感じがしました。(この庭は1952年に整備された。 以前は刈り込み、植え込み、色のついた砂利などで 構成された庭であった)
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この庭の 縦軸に配置された勾配のある道 その道の両サイドに 上下2段の噴水があります。上は高く太い3本 下は細めの6本の噴水です。道が下がっていくと 花壇になります。
一番下に 円形の池があり そこにも噴水があります。
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縦の軸の下から眺めて 左側は ひろびろとした芝生の庭です。人がたくさん集まるイベントには 最適なスペースになるだろう。この芝生の庭をまとめているのがスチールで組まれた 四阿である。これはメインの縦軸の中間部分からも眺められる。
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芝生の庭の反対側は 植え込みを主にした庭になっていました。 屋敷を中心とした池の庭から流れ出した小川が 自然と 仕切り役をしています。その小川に沿って 幾何学的なトピアリーを配した路がありました。
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開放的な気分は 一番下にある池と建物と樹齢200年の樹木がマッチングした風景で 気分を和らげてくれました。この池にも噴水があったら どうだったでしょうか。

このお城の庭は しっかりメンテナンスがされていて 気持ちがいい。大きい庭だから 大型の機械を入れて作業ができることもあるだろう。とても人手だけでは 無理だろう。この広さの中 枯葉もあまり散らかっていないのはすばらしい。
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エッジングとは 違う材料を仕切る縁石のようなものを言います。ドイツでも見かけた 鉄のフラットバーを縁石として多く使っていました。エッジがしっかりしていると モダンな雰囲気とか しっかりした秩序を与えるデザインになります。
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縁石を使わないで エッジングが甘くなると なにか牧歌的な 鄙びた感じを演出することができます。この庭の中で 林の小道などは エッジを立てないで 草が自在に伸びていくのを 放っておいているような演出を感じました。
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散策する方向や 意志がはっきりしているところのエッジングは フラットバーでエッジングしてありました。 歩くことや 散策する方向がはっきりしているので 明快な意思を伝えて 逡巡することなく 庭を楽しめるように導いています。
先々に導くというより 歩き疲れて休息したり 歩みを緩めるようなところでは エッジは丸みを帯びた形になっていました。
新しい 花のある庭は 広々とした芝生の庭です。丘一面のやさしい曲面の芝生は気持ちのいいものでした。その丘にエッジングで きれいな線を 描き出していました。その線が美しいカーブを描き 芝生に緊張感やリズムをつくりだしていました。
この庭も 第2次大戦のときは 荒れたのでしょうか。こんなにきれいな庭は はじめから作られたのではないでしょう。247年の年月によって 試行錯誤が繰り返されて できあがってきたのでしょう。
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たとえばフラットバーのエッジなどは はじめからなかったはずです。観光庭園としてしっかりとメンテナンスするようになって、培われた技術だと思います。この庭の庭師や造園家はしっかりしたプランをもっているでしょう。美しさを大事にしている知恵をみいだすと 見る者になにか 幸せな気分にしてくれるものだと思いました。
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アンヌヴォア城は 観光庭園です。来てくれる客を大事にする姿勢が立派でした。子連れの客にも配慮がありました。遊園地風の庭です。地図①。
既製品の遊具を並べて置くだけ なんてことはしていません。全部手作り。子供たちに夢を与え 怪我などがないように 配慮された 遊園地でした。
床はウッドチップ。 転んでも 少々の傷ですむように配慮してありました。ブランコ下の床には ウッドチップが良く使われているようです。
また 木を使った手作りのオブジェが 置かれていました。木の木端は面取りしてありました。滑り台は アルミ合金のようでした。
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顔と胴と腰と足を回転させて 組み合わせを楽しむ お人形。
いのしし この庭のシンボルにも使われていました。
木の末と元をひっくり返した顔のオブジェ。根っ子が髪の毛でおもしろいですね。犬小屋など。
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出入り口のサインです。