【コラム】2015/01/11
雑草管理とオーガニックガーデンのお話し

ふと、ポットの置いてあった辺りを見ると、健気に雑草が芽を出していました。幸い、防草シートの上だったので、根も張っておらず、指先でつまむだけで抜き取ることが出来ました。ごめんね。
いわゆる雑草というのは、多くの場合園芸品種で無かったり、繁殖力の強い外来種であったり、ご近所の庭から種が飛んできたものでその地の持ち主からすれば、望まぬ繁殖を遂げたものだったりします。でも中にはお花がきれいだったりするものもあるんですよね。この時も、抜いて処分してしまってから、どんな花が咲いたんだろうと気になってしまい、後でネットで調べたりしてみました。
ところで、我が家には、小さいながらも草花を植えるスペースがあり、そしてそこに沢山の生き物たちが住みついています。バッタやコオロギ、スズムシ、トカゲやアマガエル、カタツムリやダンゴムシなど。草や花を食べたりするもの、またそれらの生き物を食べるもの、食べかすを分解して土に返してくれるもの。色々な種類の生き物たち。彼らは虫好きな我が家の子供たちにとって友達であり、私にとっても小さな頃から慣れ親しんできた隣人です。だから我が家では、彼らの生活に影響を与えないよう、草花の管理になるだけ薬剤を使わないようにしています。
消毒薬も出来るだけ使わない。葉を食べる虫が付いたら様子を見て目に余るようなら手で捕ります。捕った虫は子供たちの飼っているカエルの餌に。雑草も除草剤を撒いたりせず、気にならないものはそのまま。増えすぎるようなら摘まんでしまいます。抜いた雑草はモルモットの餌に。動物たちの糞はコンポストを経て、草花の栄養となります。

また、地域環境の保全とまで言うとおこがましいのですが、身近な生き物たちの住処となってご近所一帯の生き物たちの多様性を保つことに一役買っているんですね。お庭がまるまるビオトープになるのです。
動物たちはそれで良しとして、一方植物は、というと、草取りにしてもキッチリやりきるには限界があるし、やはりある程度は雑草が生えるのを許容せざるを得ません。もっとも生態学の観点からすれば、その地域に元々ある植物ではないということで、園芸植物も、余所からきた帰化植物の雑草も変わらないとも言えますけどね。冒頭でお話しに出た、きれいなお花の雑草なら大目に見たりしています。でも、やっぱり生えて欲しくない場所もあるんですよ。花壇ではない、家の周りや園路の部分とか。
そういった場所には、我が家では防草シートを使っています。設置してからもう10年以上にもなりますか。代理店を通して、グリーンフィールドさんのザバーン防草シートを1巻き購入し、整地してから敷き込みました。隅はピンで留めてあります。DIY感覚で簡単に設置することが出来ました(参考:[特集]防草シートの施工方法)。上に砂利が敷いてあり、歩くとザクザクと音が鳴るので、防犯にも一役買ってます。
砂利の下に敷くだけのシート状なので、他から飛んできた種などには一見無力な様ですが、発芽しても厚みのあるシートのおかげで地面まで根を伸ばすことが出来ず、とても取りやすい。土の上で発芽し、知らずに根付いてしまい、引っこ抜くのに苦労することを考えると比較にならないほど楽です。
そして、お察しの通り、オーガニックガーデンとはとっても相性が良いんですよね。ちょうどグリーンフィールドさんの特集記事に、とても参考になるものがありました。
*[特集]雑草対策

シートの敷き方によって雑草を生やさない場所をコントロールできるのも嬉しいです。ここは伸び伸びと育って良いんだよ、ここはごめんね、生えないでねっていうエリア分け。一旦シートを敷いてしまえば、時折ひょろひょろな草の芽を摘んでいけば良いだけですから、管理の手間がほとんどありません。その分花壇の方に注力できます。
そして、何より、子供たちの(そして私も)好きな生き物たちに優しいのが良いです。今はじっと地面に潜って我慢している生き物たち。そのうち春となって、地上に出てくるでしょう。できる限り薬品を撒いたりせず、彼らの生きていける場をそのままにしておいてあげたい。ザバーン防草シートは、そんな想いの助けとなってくれています。