【コラム】2017/12/11
雑然と整理されている
机の上が散らかっている方、いませんか? ・・・私も手を上げなければいけない一人ですが、「何がどこにあるか分かっています」と本気で言えれば、機能上はそれでいいのかもしれません。
上の写真は、アメリカにあるアマゾンのPrime会員の為の倉庫の様子です。 細かく分けられた商品の棚に、種類の異なる製品が、無秩序に並んでいるように見えます。倉庫の中といえば、商品がグループ分けされて並んでいるイメージがありますが、ここは全く違います。
アマゾンの倉庫は、一つひとつの商品が全てコンピューターで管理されていますから、人間の目から見るとバラバラに並んでいるようですが、完璧に整理されている状態なのはもちろんのこと、同一商品を同じ棚に並べるよりも効率が良いのだそうです。
アマゾンPrime会員が日用品を注文してくるとき、それは、「キッチンペーパー」と「ピクルス」と「ドラマのDVD」であったり、「ピーナツバター」と「コーンフレーク」と「洗剤」など、組み合わせは様々です。コンピューターはオーダーされた商品を最短距離でピックアップするルートをスタッフに知らせます。 多様な商品を少量ずつ集めるので、同じ商品を棚にまとめるよりもルートを短くできるという理屈です。
この倉庫の状態は、コンピューターのハードディスクにデータが保存される様子に似ています。ハードディスクの中は読み書きを繰り返されることでこの倉庫のように雑然としてゆきます。しかし、データをバラバラに保存することを可能にすることによって、保存や読み出しの効率を上げる(下げない)ことに成功しています。
アマゾンの倉庫は、このハードディスクの仕組みをそのまま倉庫の中で再現していると云えます。この仕組みによって、新商品が出てきたり、廃れる商品があっても、倉庫全体のレイアウト変更は一切不要で休まず営業できるというわけです。
私の机の方は・・・・はい、片付けたいと思います。