デジタル放送では、各チャンネルから2つの番組を同時に流すためのサブチャンネルの仕組みが入っています。今回のオリンピックで、初めて体験した方も多いのではないでしょうか。
テレビのデジタル放送では、各チャンネルが利用可能な帯域を分割して、二つの放送を同時に流すことができます。視聴者は、メインチャンネルを見ている状態でリモコンのチャンネルを上げるボタンを押すと、サブチャンネルに切り替えることができます。
サブチャンネルの機能を使っている放送をこれまで見たことはありませんでしたが、今回のオリンピックでは競技の途中で番組が切り替わると、サブチャンネルでは続きが見られるように設定がされていました。
サブチャンネルの機能は、スポーツ中継の延長などを見越して組み込んだものだと思いますが、視聴率の計算やCMの取り扱いが複雑になるなどのデメリットも考えられますので、民法ではこれまでもほとんど使われていなかったのでしょう。
技術的にできることであっても、ほとんど使われない機能なら開発費も維持費も無駄になってしまいます。このサブチャンネルの機能はおそらく失敗作ということになりますが、ITを提供する会社としましては、これも一つの教訓かと思っています。