PDFには規格があることをご存知でしょうか。
今回はCADを使用するにあたって必要なPDFの情報を書きたいと思います。
■PDFとは
PDFはadobe社が開発し、その後にISO標準化された電子文書の形式です。
仕様が公開されており自由に使うことができます。
印刷物の入稿データとしての使用も想定されています。
■PDF/X-1aとPDF/X-4
良く使われる規格はPDF/X-1a、PDF/X-4です。
他にも複数の規格があって目的が違います。
○PDF/X-1a
・カラーはCMYK+特色で表現する(RGBは使用できない)
・透過情報は持てない
・画像圧縮はできない
・多くのPDFプリンタはこの形式で出力する
○PDF/X-4
・カラーはCMYK+特色だけでなく、RGBなどにも対応する
・透過情報を持てる
・JPEG2000による画素圧縮をサポートする
・表示するソフトが一部データ表現に対応していないことがある
■できればPDF/X-4で出力したい
PCの中では色情報は赤緑青のRGBで表現しますが、印刷機用のCMYKで保存すると
色変換が起きるので変換器によっては色が少し変わってしまうということが起きます。
RGBをそのまま保存できれば色が変わってしまうということは起きません。
また、透過情報を持てるかは大きな問題になります。
07CADでは植栽のカラー描画の時や、07CAD3.5で搭載される透過画像などが対象になりますが、
建材資料ホームページなどでも透過/半透過は表現方法として広く使われるようになりました。
透過表現ができないPDF/X-1aでは力不足感が出てきています。
このような機能の差があるのでPDF/X-4で作成する方が安心します。
■PDF/X-4で出力できるPDFプリンタ
私の知る限り、日本語に対応していてPDF/X-4で出力できるPDFプリンタソフトは、
「PDF-XChange Lite Printer」です。
他には使ったことは無いのですがAcrobatは9以降にPDF/X-4に完全準拠しているのできっとできます。
PDF-XChange Lite Printerは、Free版がありますので実際に使ってみることができます。
業務で使う場合は製品版を購入する必要があるとのことです。
https://www.tracker-software.com/product/pdf-xchange-lite
今回はPDFプリンタにも種類があるということをご紹介しました。
PDFを作成するときには規格にも気を配ってみてください。