配置平面正
みなさんこんにちは。涼しくなってそろそろ食欲が出てくる季節ですね。

英国ガーデン便りパート2【バーンズリーハウス その2】を、お届けいたします。英国の動画もぜひご覧ください。


コッツウォルズ地方には 美しい風景と味わいある建物がたくさんあります。  モリスの評価した美しい村 バイブリーから 歩いて1時間ほどのところに バーンズリーハウスがありました。
この庭も 一人の女性(ローズマリー・ヴェリー夫人 2001年逝去)が1960年代から手をかけて作り上げた庭です。
庭を造りながら 才能を開花させ女性園芸家となり スードリー城のノット・ガーデンなども手がけています。またチャールズ英皇太子の園芸の先生でもあります。英国皇太子はオーガニック推進者でも有名です。
ハウスから中庭の中央通路を行くと 正面にポタジェに行く門がある。その門の右90度方向に ライム・ウォークが繋がっている。
ライム・ウォークを行くと その先に キングサリの径がある。金色のキングサリが満開になる時、足元には紫色の花(アリウム)が咲く。黄色と紫は補色の色使い。径を歩くのは楽しいだろう。その道のエンドに夫からの誕生日プレゼントのギリシャ建築の柱のような フォーカルポイントがあります。
(キングサリの始まるところから) ライム・ウォークを見る。
(キングサリの始まるところから) ライム・ウォークを見る。
キングサリの花は散っていました(6月10日)。床のデザインにも工夫のあとが。
キングサリの径。わずかに花の跡が残っていました。
見ごろは5月末。何か 宴の後のような 寂しさが。
夫からのプレゼントのプレート。
ライム・ウォーク 低いのは 香りを楽しむ装置だから。(一度も経験ありませんが)
写真の上端が目の高さ。
シートが並んでいます。花の時期にこのシートはいい香りで包まれるのでしょう。
シートはライム・ウォークと塀の間にセットされていました。
シートから見ると
ライム・ウォークの西側の ローン・ウォーク。
ライム・ウォークの西側の ローン・ウォーク。
ハーベイシャス・ボーダー(宿根草)でしょうか。
ローン・ウォークを進む。その先には?
はっきり見えませんが 羊?がしっかり抱き合っているんです。
ライム・ウォークの東側 塀との間のオーナメント。
収穫した果実を持つ像。足元まで丁寧に作ってあります。
花束を持つ像。崩れたプロポーションがいい味だしてます。
塀を利用すると 立体的な庭つくりができます。
バラは Uの字のフックを塀に取り付けてそれに紐で結わえていました。
静かな佇まい。花は少しでいい。芝がきれいだから庭になってますね。
アーチと木の扉が 庭のイメージを与えてくれます。
アーチと木の扉が 庭のイメージを与えてくれます。
野菜と樹木が共存させて ポタジェを造っていまいした。
ボックス・ヘッジで区画を作っていました。
ライムストーンを積んだ羊を囲うための塀。隙間に小動物がいるそうです。
赤い茎のスイスチャード。
白い茎のスイスチャード。
コンパニオン・プランツなど混植することで 野菜の生育を助けているのでしょうね。
野菜も植物 ならば野菜で庭を造るというのがポタジェ。
ボックス・ヘッジは防風林なのでしょう。
新しく 果樹園の開拓をしているそうです。
新しく 果樹園の開拓をしているそうです。
ブラックベリーのようなシュートが伸びていました。
さやえんどう?
ブルーベリーの根域栽培でしょうか。鉢の中を酸性土壌にしているのでしょうか。
ポタジェの出入り口です。
南の庭に 大きな木の枝にブランコがくくりつけられていました。
ブランコに乗って カメラを回しました。

さっきまで刈り込んでいた 芝生がきれいです。古い建物が静かに佇んでいます。小鳥が鳴き 空気がいい。緑が花が いい。
ブランコ
ブランコ
ガゼボの中のクッション。円形のシートに敷くものを乾かしているのでしょう。
ガゼボの中から庭を見ると。
その近くにシートがありました。
これはホテルの中の 小便器。
バーンズリーハウスの庭を楽しませていただきました。
半世紀近く 一人の女性が庭を造り続けて来ました。主を失ったこの庭は 少しずつ 変貌しているようです。新しく庭を造るという意欲を持って庭に接するのと 維持をすることが仕事で庭に接するのでは 大きな差がでてくることでしょう。
ガゼボに入った時 感じたのはクッションでした。ホテルのホームページで見たホテルの設えは 非常に新しいモダンなセンスで統一されていました。このクッションも トイレもそのモダンテイストなのかもしれません。
庭を維持するために ホテルをやっているわけではないでしょう。ビジネスが優先します。ですから ポタジェもお客様用のオーガニック野菜を作るとなれば生産優先にならざるを得ないでしょう。
彼女が生きていた頃の バーンズリーハウスの庭の写真と 今回見せてもらったものでは やはり だいぶ変わってきているようです。
新しいモダンなセンスの継承者がどのようにこの庭を造っていくのか 楽しみでもあります。
彼女の意思を長く残しながら さらにいい庭にしていってほしいものです。