オーセブンCADコンテスト2022
優秀賞受賞作品
しずくの街
グランド工房
岸本 江里子 様
作品コンセプト
協定のコンセプトに惹かれ、街を作っている周辺の外構デザインに惹かれ、緑化協定のあるこの街に住まわれることにしたお客様。周辺のデザインと馴染ませつつ、個人のオリジナルも取り入れた外構デザインです。
感想と創意工夫点
山や田んぼに囲まれた街の一角に馴染むよう、外構部分も築山や石で自然な雰囲気になるようデザインしました。自然素材はパースで本物に近づけることが難しいと感じているので、どうしたら自然風景っぽくなるか?を工夫しながら3Dを作り上げていきました。
大熊一幸氏のコメント
隣接する宅地景観を意識して四季折々に移り変わる景色と「しずく」をテーマにした色彩感やオープンスタイルのエクステリアに間口いっぱいに散りばめられた程良い高さと柔らかな表情を持つ木立の演出と水平ライン基調のハードウェアで構成された門構えが美しく調和し動きのある配置計画で開放感と街並みを意識した分譲地計画提案を洗練された紙面構成とストーリー性のあるプレゼンテーションで表現しまとめあげる設計者の提案力に高い評価を得ました。
ミニマムな計画であっても素材制約の中で車庫舗装や門まわりの拘りやフェンス仕切りや植栽など間口全体に散りばめられた立面要素をしっかり用いて演出しまとめる力や設計者センスが伝わっている作品です。
松下高弘氏のコメント
雑木風をイメージした分譲住宅のデザインでしたが、株立ちの高木、足元の中低木の配置が自然風で素適にまとまっています。
各パースのアングルはとてもよく、植栽の葉や枝のコントラストもよく、見ごたえがありました。ただ一つ、ファサードパースは大型犬視線の3消点のアングルになっていますが、右手の穴あきブロックが斜めに見えて倒れそうになっているのが気になりました。普通に2消点でも十分に耐えられるパースです。
オーセブンからのコメント
戸建て分譲の街並みの1シーン、共有私道を歩くご近所さんと会話している様が描かれ、そこに住まう人をきっちりイメージできている作品です。まさにタイトルに謳われた「しずく」から広がる「輪」。意匠に取り入れられた円もまた「輪」であるのは、コンセプトを具現化したものに違いありません。そんな曲線主体の平面デザインに対して、立面では直線的な構成となっており、図面を俯瞰したときに分かる対比になっています。
ゆとりのある駐車場配置、土間コンと緑をバランス良く配置し、プライバシーの確保と開放感を同時にもたらしています。コンセプト、図面レイアウト含め、とても素晴らしいプランにまとめられています。
受賞者のコメント
このたびは素晴らしい賞に選んで頂きありがとうございます。
今回のプランは街並み計画の物件なので、周りとの調和や暮らしを伝えたいという想いで作成しました。光の入り方がきれいに映るようなアングルや植栽の配置を意識しました。TACHIBANAの美しさが伝わっていると幸いです。
素晴らしい機能がたくさんあるCADを使いこなし、お客様に感動して頂ける図面を作れるよう精進します。
グランド工房
岸本 江里子 様