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niwa to ki 株式会社
拾い出しや修正も簡単
現場での納まりも分かりやすい
「オーセブンCAD」


拾い出しや修正も簡単、現場での納まりも分かりやすい「オーセブンCAD」|niwa to ki 株式会社 お客様インタビュー


今回は、山梨県南都留郡富士河口湖町でESTINA 河口湖を運営するniwa to ki 株式会社を取材。
グリーン・雑貨のショップを併設する同社の展示場で、ガーデンプランナーの山中さん、前田さんから「オーセブンCAD」について、また同社堀内美樹社長と、エクステリア部門の責任者であり関連の住宅会社・リベロホーム株式会社の創業者である井出薫取締役から、会社の設立やガーデン・エクステリア事業への想いについてお話しを伺いました。


ガーデンプランナー 山中麻衣さん
>操作感覚が使いやすい『オーセブンCAD』を導入。ちょっとしたプランでも、修正や現場への指示が楽になる
同社のガーデンプランナーの山中麻衣さんの「オーセブンCAD」歴は、9年目。
一方、同じくガーデンプランナーの前田憲昭さんは、niwa to ki 株式会社に入社して初めて使うことになったCADが「オーセブンCAD」になった。

「以前働いていた造園会社の時から『オーセブンCAD』を使っていたので、niwa to ki に入社してCADを導入するとなった時に、慣れ親しんできた『オーセブンCAD』を導入してもらいました。
他社のCADも触ったことはあるのですが、そちらは操作にあまり慣れませんでした。
『オーセブンCAD』は、Windows の操作をそのままできるような感覚だったので使いやすかったです」(写真:山中さん)


ガーデンプランナー 前田憲昭さん
「私はそれまで全くCADを使ったことがなくて最初に使ったのが『オーセブンCAD』でしたが、2・3か月で普通にお客様にご提案できるレベルのパースができるようになりました。最初に使ってみた時も難しいとは感じませんでしたね。
コントロールキーの使い方などマニュアルを読んでできるようになったので、使いやすいなと思いました。
後は(『オーセブンCAD』の遠隔サポートである)サリバン先生も2回ほど活用しました」(写真:前田さん)

現在、同社では2台の「オーセブンCAD」を山中さん、前田さんの2人で使用しており、お客様にご提案する案件は、ほぼ100%「オーセブンCAD」に入れ込んでいるという。


「お客様に出さないようなちょっとしたプランでも、見積もりや面積を出したり拾い出しするためや、修正の時も早く楽にできるので、ほとんどのプランを『オーセブンCAD』に入れています」(前田さん)

「お客様にニュアンスでお話しできるところが楽な手書きのパースを出すこともあるのですが、職人さんにとってはCADに起こして『この納まりで』とパースで見せた方がわかりやすいみたいです。
最初に手書きで提案したお客様も、細かい修正が必要な場合はそこで一度『オーセブンCAD』に入れ込んでしまいます」(山中さん)

>『eE-Former』を使ってオリジナルの製品を作成。レンダリング『橘』で写真のような陰影を付けたパースに
同社のパースには、専用サーバーにデータを送って待つだけで数分後にはきれいな画像が手に入るレンダリングエンジンの『橘』を活用。
また山中さんは、切詰加工など現場に合わせた加工ができ、特注品の加工や複雑な部材編集、オリジナルの製品も作成できる製品加工ツールの『eE-Former(イーフォーマー)』も使いこなしている。

『eE-Former』は、細かい造作物が作れるのでかなり便利に活用しています。
これは『オーセブンCAD』の魅力の一つだと思います。
また、レンダリングは『橘』を使っていますが、写真みたいに陰影がつけられて綺麗ですね。
それにすごく早いです。
まだ『eE-Painter( イーペインター)』を使っていた頃は、パソコンのスペックによって左右されていましたが、その縛りがなくなって大分楽になりました。
私が使い始めた当初は1枚出すのに15分くらいかかっていましたが、『橘』は本当に早くて綺麗です」(山中さん)


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左から藤井さん(入社1年半)、内田さん(入社約3年)、桑野さん(入社半年)
オーセブンCADを使ってniwa to ki(エスティナ河口湖)が提案したプラン(上)と実際の完成施工写真(下)


>今後機会があれば動画やVRにも挑戦。樹種も多い「オーセブンCAD」だが、樹形もたくさんあるとうれしい
前田さんは、モニターで『オーセブンCAD』のパースをお客様に見ていただきながら操作し、プレゼンも行っている。
お客様の要望を聞きながらその場で色や商品の変更ができるのも評判がいいという。
プラン提案は相みつになることも多いが、価格で勝負する会社ではないので、デザインでお客様から選ばれるようなデザインを提案していきたいと考えている。

「窓から見える庭だけだとパース1枚でも見せられるのですが、プレゼンの案件とかがあれば、今後VRや動画も説得力を上げる一つかなと思います。
広めのお庭の案件だと喜ばれるかもしれませんね。今はなかなか現場の方も忙しくて、時間がなくてそこまでできていませんが」(山中さん)

「チャレンジしたいという気持ちもあるのですが、現状来ているお客様ではまだそこまでの必要性を感じていないというところですね」(前田さん)

同社のデザインには、植栽が多く取り入れられている。
「オーセブンCAD」は2D樹木・3D樹木の樹種も多く登録しており、新しい樹種は随時07アップデートサポートツールで追加される(※更新には保守費が必要)。
ガーデンプランナーのお二人も「オーセブンCAD」の樹種は充実していると感じている。

「あと欲を言えば、樹形ありきでデザインすることも多いので、『樹種はアオダモなんだけど樹形的にはこのモミジの形なんだよね』という時には、既定のアオダモで入れてしまうとイメージが崩れてしまうために代わりにモミジで入れたりすることも多いので、スタンダードな樹種はもう少し樹形がたくさんあるといいなと思います。
低木や宿根草ももう少し種類があると嬉しいですが、園芸植物まで細かく作るとキリがないですよね(笑)」(山中さん)




山梨の地にお庭ライフを根付かせ、地域の景観にも貢献。
緑の新しい価値を発信するniwa to ki


井出取締役(左)と堀内代表(右)
井出取締役(左)と堀内代表(右)


>住宅会社の外構部門を分社化。山梨にお庭を楽しむ文化を作りたい
niwa to ki 株式会社は、山梨県南都留郡富士河口湖町で、グリーン・雑貨のショップとグリーンを使った店舗等のインテリアコーディネート、ガーデン・エクステリア工事を行っている。
元々は、山梨県で新築戸建注文住宅をメインとする住宅会社リベロホーム株式会社の外構部門としてスタートした。
 
「この山梨県のエリアはあまりお庭が重要視されていない地域です。
リベロホームでもそれまではいわゆる建築屋の外構を作っていましたが、私たちが作っている外構とエンドユーザーの方が求めるものと違うと感じるようになりました。
提案型外構で、お庭の必要性をお客様に理解していただけるような事業に取り組もうとエスティナに加盟し、単に外構商材を付けるだけではない、設計・デザインからお庭を作っ
ていこうと外構部門を立ち上げました」(井出取締役)

しかし、その後すぐにコロナ禍に見舞われてしまい、リベロホームとして外構部門にリソースを割くことが難しくなっていく。
そこで、現在の代表取締役の堀内美樹社長と、もう一人の共同経営者、そしてリベロホームの創業者である井出薫氏の3人を共同経営者として、外構事業を独立・分社化して、niwa to ki 株式会社を設立することとなった。
niwa to ki 株式会社の堀内代表は、ここ10年ほど東京と山梨との2拠点生活を行い、自らお庭ライフを楽しんできた。
その中でこんな豊かな環境があるのに、地元の人たちに庭を楽しむ文化がないのはもったいないと感じていた。
新しいビジネスのチャレンジとしてお庭の会社の共同経営の話がきた時、自らのライフスタイルにも合っていて皆をハッピーにできる魅力的な事業だと思えて、ぜひやってみたいと
思ったという。

「ガーデニングをするだけがお庭ではなくて、そこでのんびり過ごす時間も大切。
だから『niwa to ki』には『庭と木』と『庭』で過ごす豊かな『時』という意味を込めて私が名前を決めました。
ここは周りの自然が豊かすぎるので、緑はお腹一杯と思うのかもしれませんが、お庭があることで家に居心地いい場所がもう一つ増える。
お庭で楽しむ文化を、素晴らしい自然のあるこの場所で皆さんに知ってもらいたいと思いました」(堀内代表)

お庭を作ることで、木を植えたり花や草を育てることがネイチャーポジティブ(自然再興)で地球の環境にも貢献できるだけでなく、景観環境を高めることで、国内外から多くの観光客が来るこの富士河口湖の地域のリゾート地としての価値向上にも繋がるなど、この地域全体にいろんな相乗効果を波及できるのではないかと考えている。

「このエリアは、元からいらっしゃる地元の方々と、県外から移住されて定住している方がいて価値観が違いました。
最初は住まいに素敵なお庭を求められる方は地元以外の人たちが多かったですが、最近は30代くらいの若い方々が住まいに緑のあるお庭を希望される方も増えてきました」(井出取締役)

「若い方々は、東京にも頻繁に行き来しているので、都市の今の住宅を見て、家を建てた後に、全部砂利敷きみたいなお庭は寂しいという感性になってきたのだと思います」(堀内代表)


>外構設計は非日常を提案する専門職お客様に「情緒的価値」を提案
現在のniwa to kiでは、リベロホームで建てた住宅のお庭よりも、他の大手ハウスメーカーのような他の住宅会社で建てて、2年くらい経ってから庭の工事を依頼されることが多い。
リベロホームでもなるべく庭まで含めた提案はしているが、そこまで予算が回らないというお客様も多いのだという。
資材の高騰で建築費の総予算が3割ほど押しあがっているので、必要ない訳ではないが、一旦は生活してみてゆくゆくはというお客様が多いのではないかと。

「住宅の建築時には、まだ生活が始まってないので、庭までイメージが及ばないというのもありますね。
また、リベロホームでは、建築コストの上昇に対して、設計の観点でコンパクト化を行い、建坪を少し小さくしてその分、建物と切り離した空間の設計提案をしています。
建物面積・床面積ではなく、暮らしに有効に使える『暮らし面積』としてお部屋とお庭を含めた敷地に設計を提案していて、それが今年に入ってかなり理解いただけ始めてきまし
た。
リベロホームとしても、niwa to kiと一緒にお庭を提案する割合をもう少し増やしていきたいという気持ちはあります」(井出取締役)

「大手ハウスメーカーさんと一緒にお仕事をした時に、住宅設計の方が庭を設計するとありきたりなものしか出てこないとおっしゃっていました。
家は日常の生活からデザインしますが、お庭は非日常の部分までデザインするので、求められるセンスが違うのではないかと感じました。
家の中で親に怒られることはあっても、庭で怒られるってことないじゃないですか。
庭のデザイナーさんは、日常の延長にjoyが溢れる楽しい空間を作るデザインスキルを問われる専門職なんだなと感じて、この仕事がより楽しくなりました」(堀内代表)

コロナ禍を経験して、住宅を求めるお客様のマインドが変わってきていると井出取締役は言う。
SNSの影響もあり、今まで設備やスペックで求められてきたものが、居心地や暮らし方にフォーカスが当たってきた。
その暮らし方にお庭と繋がるイメージをするお客様が増えてきたと感じている。
今後、更にnwia to kiとしても、リベロホームとしても、住宅敷地における庭の重要性を提案していきたいと考えている。

「建築のセオリーとしては建物を北側と西側に寄せて、なるべく南と東の環境の良い空間を広く取ろうとしますが、そうすると敷地が広い山梨の住環境だと北と西に近寄りたくない環境の悪いエリアができてしまう。
今は建てる敷地から拝見して、建物の配置計画から間取り、外構、お庭まで全て連動する暮らしの場として設計するように取り組んでいます。niwa to kiとしては、エクステリアを機能的な価値と情緒的な価値の2つの側面でご提案しています。
機能的な価値だけを求めて来るお客様もいらっしゃいますが、提案することで『こういうのもいいかも』と思っていただけることも必ずあるはずなので、お客様に情緒的価値の可能性を示すことは重要だと考えています」(井出取締役)


>ライフ・ワークバランスの取れた働く人みんながハッピーな会社に。非住宅も含めた新しい価値を発信する
「分社化してniwa to kiができてからまだ2年弱で、今のところ広告費なども一切かけていませんが、お客様にお仕事をいただけています。
昨年の10月にこのグリーン雑貨のショップができてからは、お庭の小さなご相談を幅広く受けるようになって、だんだんと甲府や静岡から来ていただけるお客様も増えています。
ただ、数を追ってどんなお庭でも作りますよという会社にはしたくない。
ショップを見たり、作ったお庭を見てくれた方から『こういうセンスのところにお願いしたい』と思ってもらえるようなブランディングを心がけています。
また、今はライフとワークのバランスも考えていく時代です。働いてくれる人たちを大切にして、心地よく働ける環境でないと素敵なお庭がデザインできないし、イライラして指示を出していたら職人さんにもいい仕事をしてもらえない。
みんながハッピーな気持ちで働けるような規模感の会社を目指したいです。
お庭ライフの文化をこの地に根付かせたいという意味では、まだ始まったばかりです。
緑や自然があることで『今日もいい一日だったな』と思ってくれる人たちが増えるといいなと」(堀内代表)

「このniwa to kiの会社を通じて新しい価値を発信したい。
暮らしにお庭があるという住環境のことだけでなく、働くオフィスなどの環境や店舗など過ごす場所に緑や癒しの空間があることの価値観を発信して、それが定着して求められていくようになればいいと思っています。
緑は装飾ではなく、必要なもの。
今はショップで観葉植物の販売や店舗内のグリーンのコーディネートも行っていますが、今後は、住宅・非住宅問わずお庭づくりを手掛けていきたい。
ここは観光地でホテルや旅館も多いのでそういうところのお庭もいずれ手掛けられたらいいと思っています」(井出取締役)


niwa to ki 株式会社(エスティナ河口湖)


月刊エクステリアワーク|2024年7月号掲載記事
niwa to ki 株式会社(エスティナ河口湖)
http://niwatoki.jp/