エクステリア造園ガーデニング図面CAD設計室からのお便りです。
特集!イングリッシュガーデン第五弾
イングランドの中央部に位置する コッツウォルズ 防風林と牧草地の美である。面積は東京都ぐらいの広さである。人口は7万人。高い山がなく すべて人間の手が入った 農地である。しかし その牧場を仕切る 防風林の樹木は 多様で 大きさもまちまちではあるが 大きいものはしっかりと 根を張って 実に大きい。
牧場の広がりの中で 樹木を見ても それほどの高さを感じないが 注意深く見てみれば 大きさに驚く。数百年にわたり 育てられた 北国の樹木が 大きく育つのは 自然である。防風林の効果は 風下側で 高さの30倍といわれている。50メーターの樹木であれば 1・5Kmほどの効果が期待できることになります。またこの防風林によって 品質の高い 牧草が育ち 生産量も 5割ほど増すといわれています。(一般論ですが)
13世紀ごろから 羊毛の生産地として 発展してきた。コッツウォルズの美しさは 防風林と 牧草の美しさなのだろう。写真で見ても 現地で見ても我々日本人の映像感覚からすれば 防風林の大きさは 2,30メーターぐらいの高さでしか見ていない。しかし 現場で感じてみた 木の大きさは 5,60メーターの高さがある。ターナーの絵に出てくる 田園風景は あちこち どこにでもある風景なのだ。
〔拡大図〕数百年かけて 生育された防風林は 生態系にしっかりと 根ざして 穏やかな自然を作り出している。また 若い防風林の植林もされていて いつも人の手によって 管理されている 自然なのである。
広大な丘陵地帯に しっかり根付いた 防風林と ライムストーンの石積みの塀が 作り出す自然の美しさは 生活のシーンそのものが 風景式庭園である。雲が流れ 夕日が茜色にそまり 霧が包み込み 雪が一面を白くする 1年を通した 田園の風景そのものが イギリスの庭のシーンを豊かにする。
牧場の脇道に 車を停めた。牛君たちが 集まってきた。何かを待っているようで でもまったく騒ぐ様子もなく おとなしくしていた。なにが ほしかったのか いまでもわかりません。
のどか なの でした。