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iPadの出現は色々な人々に影響を与えているようです。詩人の世界にもあるようです。
詩人として認めてもらうための出発点は 1冊の詩集を出版することから始まります。詩集を出版しない限り 詩人にはなれません。


文化人と出版社との関係は持ちつ持たれつの強い絆があります。出版社は 直木賞、芥川賞等を企画・維持してきました。書き手の登竜門をセットし関係を強化 お互いにWIN/WINの関係を作ってきました。詩の世界も様々な賞が作られ同じ関係があります。 

詩人になるには まず詩集を出版しなければなりません。 その年に出版された詩集から新人賞が与えれます。本をださない詩人は存在しないといえます。
詩を志すには 詩人のサークルに入り 先生の協力を得ながら出版することになります。定年を迎えた団塊世代・詩人の自費出版が盛んです。300冊から500冊の詩集を出版するには 50万円から100万円ほどかかります。
出版社は 自らのビジネスが風前のともし火だと感じていますから 最後のブームに群がって詩人を食い物にしていると いえなくもありません。

文学や詩の世界の先生達は若手を養成し 新人を発掘し世に紹介してくれました。この仕組がヘタをするとアカデミズムの腐敗を招かないとは 限りません。

iPadが生まれてくる背景とその合理性は 情報を出す人が直接 見たい人に手渡すことができるようになるということです。そのことで アカデミズムや官僚主義の弊害をなくしていく働きが自ずと内在しているといえます。選挙にネットを利用できなくしているのは 今までの権力を持っている側が変革を恐れているからに他なりません。
変革を内在している電子出版は 実際の運用で、生徒詩人の立場で先生詩人を超えて iPadの電子出版に走るわけには行かない雰囲気もあり すぐに電子出版が始まるわけにはいかないという現実的な問題もあります。

ホリエモンこと堀江貴文氏も最近「拝金」という小説を紙とネットで販売しましたが 値段が同じで 買った人が不満を述べています。ネットの方が安いはずなのに何故同じなのか ホリエモンは出版社の都合ではないのかとクールに答えています。
ネットブックになっていくのは時代の趨勢でしょう。しかし実際動きだすには 様々な人間模様が 色々な場所で折り合いを付けて行かないといけないのでしょう。

早く電子出版ができるようになって 素晴らしい作家や詩人がお金やしがらみに悩むこと無く 自分の作品を世に出せるようになることを 期待したいと思います。そうすれば 今までより 詩人たちが気持ちイイ詩を歌い始めることができるのではないでしょうか。