マンリョウ
戦後半世紀を超え、焦土の街は見違えるほど美しく蘇りました。一時年間200万棟も住宅を作り続けました。住宅を展示場で販売し、工場で部品を作るビジネスモデルは世界中でまれだと云えます。高齢化でシュリンクする経済は大きな転換期を迎えています。住宅産業も販売数の減少で、新しいモデルへの転換が急がれています。

家電メーカーが苦戦という報道があります。苦境の会社は、垂直統合型の企業に多く、水平統合型の企業は景気が良いとも云われています。何もかも一社で取り仕切るのは厳しくなっています。これからは得意分野で共生する企業が増えてくると予想されています。
住環境業界では、 元請け下請けという垂直統合型のモデルが長年続いてきました。それを変えることができるでしょうか。一つのイメージを描いてみましょう。

一つの例ですが、住宅に関する専門の会社が連携して 受注窓口のホームページを立ち上げます。お客様からアクセスがあったら専門の担当者がそれぞれ対応します。商談の様子は、クラウドで情報を共有化します。お客様には常に専門家が担当することでお客さまの満足度も高まると云えます。

現在 住宅メーカーの営業マンが窓口になり設計が進んでいきます。しかし全てに精通している営業マンと出会うことは稀なことです。知らないことは返事に時間がかかったり、コストアップに繋がる提案だったりすることがあるでしょう。一方、施工までできる専門家がひとつの窓口で対応することで仕事の水平展開も上手く出来るよになり、打ち合わせの時間も短縮できます。新しいやり方なので難しいところもありますが、IT化でその問題は解決可能です。オーセブンで開発したものの中にも利用できるものがあります。

一つは住宅設計ツール「FingerPlan」です。これは今話題のiPadを使い、指で住宅プランを作れるソフトです。昨年末で1万ユーザーに無償配布され、今年は2万ユーザーを目指したいと思います。10分程度でプランが作れます。文書制作にワープロが普及したように、「住宅プランのワープロ」を提供してB2C B2Bのコミュニケーションツールとして活用していただくのが狙いです。これによってプランのやり取りが簡単に出来るようになります。ぜひご活用いただければ幸いです。

もう一つは「e-Board」です。 クラウド型の管理ソフトe-Boardです。 前辻のホームページからの問い合わせに対して すぐに返事が返せるように情報を共有できる管理ソフトです。これで 設計打ち合わせ 予算 施工 設備 外構 造園などの各専門の会社がやり取りをすすめることが ネットを使ってすすめることができるようになります。 


IT化を活用すれば 今までより容易に住宅生産の水平統合型のビジネスモデルが実現します。経費を安く抑え お客様の負担も少なく 専門スタッフの行き届いたアドバイスなど より良く安く早く 満足出来る住まい作りができるのでは無いでしょうか。これによって 住宅工務店と外構・造園会社とのコラボが上手く行けば お客様は環境一体の素晴らしい庭付き一戸建てを持つことができます。

今、厳しい時代を乗り越えるため 新しい合理的で経済的なビジネスモデルへの転換がもとめられています。そのビジネスモデルの構築にお手伝いが出来るソフトやサービスを充実させていきたいと考えています。

IT化は先へ進む力になります。同時に仕事を前に進めるのは 人の力 人の和だと思っております。次の時代をより活性化してビジネスを進めるために IT化をベースに 社員一同一所懸命頑張ってまいりたいと思っています。   どうぞ宜しくお願い致します。