2013年11月。千葉県香取の里山で始まった、新しい住まいかた提案の実験場【千葉ラボ:古民家再生 "New garden life" 】。その現在に至る、密着取材レポートです。【ものづくり】【庭づくり】【野菜づくり】の、なにこれ!をつぶやきます。
◆4月:大忙しのガーディナー
◆今月の特集:千葉ラボ・メンテナンス


天空から千葉ラボ ドローン撮影 2019年6月↑
 千葉ラボは、「古民家」と、100年の時を隔てた「New garden life」が、コラボレーションする不思議な空間です。 その「New garden life」を支え、古民家周辺に沢山の洋花を植え、ボーダーガーデンやバラ園、中庭を、花で彩る千葉ラボ・ガーディナー。里山に住む人々を、花で元気付ける、その存在は大きい。実にパワフルで、敷地内に2ヵ所ある野菜づくりの「菜園」も、一手に引き受けています。

 実際のところ、土にまみれ、鍬や鎌を持ち、耕運機のエンジンを入れる作業は、日に焼け、虫に刺され、楽しむどころか、タフでなければ務まりません。しかし、ガーディナーは、にこやかに言います。「良いもんですよ。里山暮らし・・・」


ガーディナー:誘引作業 撮影20151225
つるバラ開花はじめ 撮影20160526


・・・ 4月 大忙しのガーディナー ・・・

 5月に入ると、千葉ラボの庭は賑わいます。新しく植付けた1年草も、冬を越えた植物も一斉に伸び始め開花します。ガーディナーにとって「待ちに待った」季節到来ですが、同時に、4月までに終える作業が、「待ったなし」で迫る・・・土づくり、消毒散布、雑草取り、蔓性植物の誘引、植付作業で、大忙しの時期なのです。  (画像をクリック、拡大します)


2週間に1回バラの消毒散布:1回20リットル散布の重労働 20170412 バッテリー式草払い機。音も静かで軽く、狭い場所でもOK. 20180418 雑草との戦いは永遠の作業 亜熱帯の日本、雑草天国 20190412 つるバラの剪定と誘引作業 20170118 芽の出始めの寒い頃、石灰硫黄合剤を調合し散布 20180310
2週間に1回バラの消毒散布:1回20リットル散布の重労働 20170412
 菜園では毎年、じゃがいもは、3月上旬ころ植付けられ、ビニールシートから芽をだすのが4月上旬。キュウリや茄子の苗も4月中旬ころ植付けられ、6月初旬に花が咲きます。途中、畝づくりや肥料調合、育苗などがあり、ガーディナーの3月、4月の忙しさは、半端ないですね。野菜の生長は毎年、ほとんど同じ月日で繰り返されますので、ガーディナーの年間カレンダーは、はやばやと埋まっていきます。

肥料袋で行燈を作り苗木を風から守ります。茄子の行燈を除いた現場 20160512
肥料袋で行燈を作り苗木を風から守ります。茄子の行燈を除いた現場 20160512
自走式の軽耕運機。スタートに手こずるも快適に畑を耕します。 20180421
じゃがいもの植付け 20150307
生ごみから作られた液肥を畑に撒き、土壌改良と施肥作業 20160409
野菜作りは畝づくりがスタート。消石灰や堆肥を混ぜ込み、必要幅の畝づくり 20170309


・・・ 特集 千葉ラボ・メンテナンス ・・・

 築100年を超えた古民家とその環境に飛び込んでみると、見えてきたのは「居心地の良さ」だけではありません。敷地のあっこっちに点在する廃材の処分や、日常生活と関わりの深い庭の雨水排水、裏山周辺の土留や斜面の補修など、メンテナンスを要する現実と隣り合わせです。

 里山に移り住んで7年。一人親方で踏ん張る、亭主の仕事を振り返ると、「敷地内のゴミは、敷地内で処分する」という亭主。それも廃材の再利用で貫かれる、その徹底ぶりに驚かされます。「プラスチック建材はどうにもなりません。未来に、こういうゴミを残してはいけませんねえ」とも。・・・亭主の千葉ラボ・メンテナンスをご紹介します。 (画像をクリック、拡大します)

1)菜園Bの土留工事
  撮影2015年02月25日~03月02日



 使われている土留ブロックの大谷石は、2014年5月、千葉ラボの「離れ」を解体したときの廃材です。建物の基礎として、敷地に半分埋もれていたのを掘り起こし、再利用しています。
 ここで活躍するのが、亭主の作業パートナー「クローラ」。人間一人では動かせないビックサイズの大谷石を、しっかり運搬します。
①着工日20150225
土の固化剤
②土留基礎づくり
③土留基礎づくり
④大谷石:掘り起し
撮影:20150228
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⑤大谷石:移動
(廃材の再利用)
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⑥大谷石:配置
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⑦竹筒:水抜き穴
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⑧運搬係:クローラ
⑨大谷石:配置調整
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⑩運搬係:クローラ
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⑪積工:クローラ
撮影20150302
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⑫竹筒:目地厚確保
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⑬目地調整
⑭土留完成
撮影20150302
⑮撮影20150319
2)菜園Bの土留兼用 焼却炉工事
 引き続き、菜園Bの土留工事です。それも、亭主の喫緊の課題であった「焼却炉」づくりです。菜園Bの土留が完成した直後の2015年3月28日、廃材の大谷石で、焼却炉工事に着手。その1週間後に完成させた亭主は、「野火防止のために、敷地内での焚火を避けてきました。これができて、嬉しい限り。」と感慨深げでした。  

 *工事内容:「土留め兼用 大谷石作り 登り窯式 旋風煙突付 焼却炉」


焼却炉が無かった頃(焚火)↑
撮影20140712
焼却炉:完成 撮影20150404 
①作業開始
撮影20150328
②大谷石:運搬係
  クローラ活躍
③石起こし作業
④石配置作業
⑤石積み
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⑥石積み
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⑦煙突土台づくり
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⑧煙突土台づくり
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⑨目地調整
⑩ねじれ煙突
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⑪ねじれ煙突
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⑫ねじれ煙突
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⑬ねじれ煙突:完成
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⑭屋根取付:完成
⑮焼却炉:完成
着火日
撮影20150414
3)裏山の斜面メンテ工事
 裏山は、ほおっておくと雑草が茂り、踏み込めなくなります。「緩い勾配の坂道ですが、意外と危ないんです。雨が降っても滑らないように、やっておかないとね・・・」という亭主。
3-1)斜面メンテ:丸太階段


斜面メンテ前  撮影20140726
斜面メンテ後  撮影20150418
階段土留、杭:丸太
NiwaNaviImage
杭:羽柄材
NiwaNaviImage
丸太階段①
NiwaNaviImage
丸太階段②
NiwaNaviImage
杉の皮敷き③
杉の皮敷き④
丸太階段⑤
丸太階段⑥

3-2)斜面メンテ: ゴロタ石による土留


斜面メンテ前   撮影20140427
斜面メンテ後   撮影20150422
ゴロタ石積①
ゴロタ石積②
ゴロタ石積③
空洞あり
ゴロタ石積④
ゴロタ石積⑤
ゴロタ石積正面
ゴロタ石土留:完工

3-3)斜面メンテ: 竹や廃材による土留柵


斜面メンテ前  撮影20140727
斜面メンテ後  撮影20171218
撮影20150418
撮影20150419
撮影20171219
撮影20180803

編集室より
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