Adobe の 買収
今年9月15日に、「Adobe」社が 「Figma」という会社を買収すると発表しました。

「Adobe」社 といえば、PDFの読み書きに使う「Acrobat」や
画像編集ソフトのillustrator や Photoshop などがピンとくるでしょうか。
有名な会社ですよね。
そして、 「Figma」です。 私は初耳でしたので簡単に調べてみたところ・・・
2012年ディラン・フィールドさんという方が、大学を中退し20歳の若さで
大学のティーチングアシスタントだったエヴァン・ウォレスさんと
共同で創業し、まだ10年程の会社。 創業以来 <アドビのPhotoShopを
打ち負かすことを念頭に置いてきた>とのこと。

ツールとしてのFigmaは、何が良いの?何ができるの?というと、
 ・インターフェース等のデザインを快適に作成できる。
 ・ブラウザ上で簡単にデザインができるツール。
 ・ブラウザさえ動けばどこでもOK!
 ・チーム体制での作業にも向いている。
 ・フリープランもあり無料で利用できる!
といった特徴があります。

そして気になるFigmaの買収額ですが、200億ドル(約2兆8700億円)!
ほぼ3兆円・・・どっかの国の国家予算と言ってもいい額です。

しかしこの買収で、Adobe社の株価は直近12年で最大の下落幅(約17%)
となりました。 米株式市場では、この買収額は割高だ!と
受け止められたようです。

そしてもう一つ。
「Figma」と同様のサービスを展開する、スペイン発のスタートアップ企業の「Penpot」。
買収の結果、この「Penpot」の登録者数が月次で56倍に増えたそうです。

大きな企業が、ベンチャー企業を買収するときに素直に自社に取り込んで、
一緒に発展させるケース。
はたまた将来、敵になり得る会社を買収して、都合よく良い所取りして実質的に
取り潰すような買収。

「Figma」ファン・ユーザーの多くは、この買収にネガティブな心象を抱いたのでしょう。
「Figma」 → 「Penpot」へと、乗換えや体験での登録者が増えたようです。
一夜にしてガラリと変わる。 すごい&怖いですよね。 にしても56倍って・・・。

Figmaの代表は、「AdobeはFigmaの独立した運営にコミットしている。私は今後も
CEOを務める」と発表していますが、結果的には株価もユーザー数も、スゴイ振れ方です。

国際政治も国内政治も、企業同士の競争も「パワーゲーム」
という言葉が目立ちます。 

創業から10年で、約2兆8700億円の価値を作り売却。
すっごいことですけど、そのまま成長して勢力図を変えてしますような
活躍も見てみたかった。

これを元手に、また別の活躍をされるのでしょうか!?
Figmaのディラン・フィールドさん。 まだ30歳だそうです。 
ご興味ありましたら深掘りしてみてください。