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【デザイン】 設計室便り
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英国ガーデン便り2【RHS・ウィズリー・ガーデン その4(モデル・ガーデン)】
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みなさんこんにちは。3月というのに、昨日はすこし雪が降って寒かったいました。オーセブンのCAD設計室の作図依頼は週60件ほど。全国からのエクステリアパース・造園パース・施工図面のオーダーを受け付けております。英国ガーデン便り2最集回モデル・ガーデンお届けします。

ウィズリー・ガーデン (RHS Garden Wisley 王立園芸協会)は 庭のモデル展示場、苗木屋さん、研究所、職業研修所、などたくさんの仕事をしている。
展示されている植物には ネームプレートがつけてあり 植物の名前を知るにはこのガーデンが一番手っ取り早いかもしれない。学術的であり 実践的であり 百科事典のような庭である。

ウィタンアソシエイツ投資信託会社の支援の下に 若いガーデナーたちが競った 小住宅のモダンなデザイン展示場がありました。Witan Streetという名前がついた展示場です。動画と写真でまとめてみました。
庭園文化の先進国 英国で今こんなモダンな庭が お勧めとして展示されています。都市住宅など庶民の庭のデザインを積極的に展示してありました。


NO.1 
摺りガラス?(あわせ硝子?)を ガーデン・オーナメントにしています。
硝子には紅と緑の2種類の葉。色もカラーコーディネートされています。
小さい敷地を広く見せるため斜めのアプローチを取り入れています。
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NO.2
中心部に四角な池。四角い噴水から 直線的なリル。ウッドデッキ風のブリッジ。塀も横格子とニッチを設けたコンクリートの塀。四角いベンチ。すべて直線で構成されています。
4本の木以外 植物はワイルドな感じに植栽されています。
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NO.3
ステンレスのアーチ。塀と花壇にはステンレスの幕板。さらに塀にはステンレスで縁取られた鏡。
床には舗石に沿って流れが作られています。
水はけがいい砕石のグラヴェルで床を敷き詰めています。
植栽には 竹なども使われています。
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NO.4
スチールのパーゴラと段差のエッジング、鉄平石のタイルが黒で統一。
パーゴラの木のベンチが動きを与えている。
白い塀が落ち着きを与えている。中間部のスリットは照明?。塀の段差も効果的。
広がりを持たせるために両サイドの塀りようした ボーダー。
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NO.5
半透明のアクリル板をスチールのフレームでとめている屏風のようなしつらえが ポイント。
屏風に写る照明や太陽でできる植物の影も楽しめる。
ウッドデッキを敷き詰め その先に自然石の切石を置き奥行き感を演出。1点吊りのハンモックも楽しい。
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NO.6
L型の大きなベンチと流れと池が強いイメージを与える。
床のライムストーンが明るく広がりを感じさせている。
石造りの都市住宅の庭には 重量感のある庭になるのではないでしょうか。
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NO.7
池とライムストーンの花壇と床 が大きな構成をなしている。ドライストーンの積み重ねた横の目地に合わせて地曳類の植栽 その横線に対して縦目地の木の塀と無垢の製材。
幅広の花壇の天端には 鉢植えを置く楽しみもありますね。
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8つの展示があったのですが、8番目は現在施工中ということもあり 動画を撮っていません。(下の写真2枚がそれです)スチールのBathing PoolをL型に段差を付けて配置 その連絡を滝にしてありました。完成した姿が楽しみです。
英国では ナショナル・トラストなどは 伝統の庭を大事にメンテナンスして観光庭園として活用しながら庭文化を維持しています。それらの庭は 庭に興味を持つ人に刺激を与えて 自宅に庭を造ろうとする人も多くなることでしょう。このウィズリー・ガーデンにくれば色々な勉強ができるのが一つの特色です。庭ビジネスを広く支援して 最前線を歩いているいえるのではないでしょうか。

このモデル展示場は創造のきっかけを与えてくれます。見ていて感じたことは日本の外構・造園のデザイナーなら十分対抗できる それ以上の センスと技術をもっていることを知りました。改めて日本の庭文化の高さを感じることになりました。

丁度喉が渇いたので 園内のショップでコーヒーを注文 このショップの中でコーヒーを飲んでいる間に また雨が降りだし さらに強くなりました。園内滞在時間1時間半の間に 4回ほど 雨が断続的に降りました。


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降りだした雨のなか モデル庭園を見学しました。
すこし 小走りで 落ち着きのない画面です。
なんとなくイングリッシュ・ガーデン風の盆栽ガーデンがありました。
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長さ125m 幅25mの 花一杯のミックス・ボーダーです。
ボーダーは足元の舗道から 斜めにに草丈を揃えていきます。
一番遠いところには 一番高い花付きの宿根草を植えておきます。
ひな壇飾りのように 花を眺めることができることになります。
雨の中でも 異彩を放っていた トップ・テラスという細長い庭でした。
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Garden Wisleyを駆け足で 走破。400枚ほどの写真と15本ほどの動画を撮る。じっくり見るのはパソコン上で整理をする時になります。2ヶ月も経つと忘れてしまいます。そこで活躍するのがGoogle Earth(Googleがサービスしている航空写真の地図)です。しかしウィズリーの写真はだいぶ前のもので 役に立ちませんでした。グラスハウスは写っていなかったのです。
Google Earthの画面をプリントアウトして 撮影した写真にある時間データーから 自分の歩いたルートを再確認します。 現地を思い出し まとめています。航空写真にプロットするだけなのですが 現地のことを思い出すことができます。

RHS(Royal Horticultural Society 王立園芸協会) Royalなんていうと 何か お偉い人の見識のある庭なのかと 思っていました。いえいえそんなもんじゃなかった。ROYALというのは 人を睥睨(へいげい)するのではなく 前に向かって進むことを誇りとするというような気分で 実現することなのだと感じました。騎士道精神を実践しているのがROYALの意味なのだと。
庭を造るために役に立つことを 誰よりも早く実践してみんなに見せてあげようというサインをいろんなところで感じることができました。
このウィズリー・ガーデンでは あまりGoogle Earthが役に立たなかった。 それは一時の休みもなく日々作りかえられ 変化しているということでしょう。
一つの庭として完成させようとしているのではない。だから全体の統一感はない。しかし 展示の一つ一つが 見る人にいろいろの示唆を与えてくれる 素晴らしい実践・百科事典・庭 というべきものでした。
庭について 迷ったら ウィズリー・ガーデンに行けば たくさんの答えを返してくれます。この庭が イギリスの一般市民の庭のレベルを高めているといえるのではないでしょうか。
日本にも庭の時代が始まっています。日本庭園の百科事典的庭園を作れば世界中から人を呼び集められる観光資源になるのではないでしょうか。